『GAFF-The Damage Zone-:「パイオンの話」原画コラージュ』野村康生
       
     
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『GAFF-The Damage Zone-:「パイオンの話」原画コラージュ』野村康生
       
     
『GAFF-The Damage Zone-:「パイオンの話」原画コラージュ』野村康生

No.15 2018/11/23 @Forestlimit

「野村康生ニューヨークへ行く!の会」オークションにて購入。

2007年に出版されました、今や伝説のアンダーグラウンドグラフィックマガジン「GAFF-The Damege Zone-」に掲載したドラムの人の韻文詩「パイオンの話」の原画コラージュ作品と、その伝説のマガジンGAFFのセットです!
このとき構想された「パイオン理論」が私の現代アーティストとしての最初の一歩です。この韻文詩にその世界観が表現されています。
フランスでは芸術分野にヒエラルキーがあり、一等の芸術家は「詩人」でした。ですので、まず「詩」の形で作品化を試みたのです。「詩」で作品を作ったのは後にも先にもこの一作のみ。「0」と「1」が主人公の美しい物語です。

パリのスクワット時代の最後の時期に同居人だった彫刻家ティトゥーに連れられて、パリから南へ走ること半日。
広大な平原のど真ん中で突如として立ち上がるサウンドシステムの山!そう、こちらも伝説のフリーレイブパーティー「TEKNIVAL」の会場です!!
ヨーロッパ中から自前のサウンドシステムを搭載したトラックやバンが集結して、きのみきのまま、好き勝手な場所にステージを建て、そこから一週間永遠と昼も夜もぶっ通しでテクノを爆音でかけまくるフェスです!
そこには法も秩序もありません。あるのはただ、人間の生の謳歌。

そこで2Lのペットボトル一本でサバイブに挑んでい三日目の夜。ふと、その阿鼻叫喚の渦を包むように広がる大平原の闇の世界の存在に気づいたのです。
僕はただ一人、その闇に惹かれて歩きだしました。
「人類」が築きあげた社会の縮図のような空間から一歩また一歩と離れていくとき、自分の身体もその闇に溶け合って自然の一部に還っていく感覚。
自身の足音と鼓動の音だけの世界。

そして、日の出とともにまた現世へと呼び戻させれる。
この2つの世界を行き来した経験が「パイオン理論」へ、そして「Dimensionism」への構想へと続いていったのです。

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