未知の領域に挑み続けるクリエイティブディレクター:高井 勇輝 ロフトワークディレクター分解シリーズ Vol.5 / by Youki Takai

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ロフトワークのディレクターを一人ひとり紹介するコーナー、ディレクター分解シリーズ。

今回は入社して間もなく大プロジェクトに抜擢され、全く未体験の領域にも関わらず見事やり遂げた高井が登場。若手ながらバランスが良く安定感があり、周囲からの信頼も厚い今後の進化が楽しみなディレクターです。
(聞き手:PR石川)

ー前職は何をされていましたか?

インターネット広告会社に新卒で入社し、アカウントプランナーとして、不動産や化粧品、健康食品、ゲームコンテンツ等、幅広い業種のクライアントを相手に提案からディレクション、そして運用まで一連して担当していました。スピード感あるベンチャー気質の会社で、プッシュ営業もやりましたし、代理店、メディア、クライアントと、様々なステークホルダーに囲まれて仕事をしてたので鍛えられましたね。
クライアントとメディアの間に立って調整しながらプロモーションプランを実施していくのは、今のロフトワークでやっているディレクションに共通するものがあると思っています。

ーどういう案件が得意ですか?今までどのような案件に関わってきましたか?

2012年11月に入社したので、ロフトワークに来てちょうど1年半(インタビュー時)、Webサイトリニューアルやコンテンツ案件も担当してきましたが、他にも新規自社サービスの立ち上げとか、空間ディレクションや、新しいCMS導入など、ロフトワークのディレクターの中でもかなり幅広く関わっている方だと思います。結果的にまだ誰もやったことないような新しいタイプのプロジェクトが多いかもしれません。
ちなみに、ロフトワークに入社するまでWebのディレクションはほとんど経験がありませんでした。HTMLは知っているけど書いたことはない、Photoshopなどのデザインツールは多少触ったことがある程度で、制作系の知識は充分とは言えませんでした。

ー柏の葉のオープンイノベーションラボ「KOIL」が4月にオープンしました。高井さんはこのプロジェクトにずっと関わっていたそうですね?

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三井不動産のイノベーションセンター「KOIL(Kashiwa-no-ha Open Innovation Lab.)」プロジェクトにおいて、ロフトワークはコンセプトの提案から空間デザイン、会員システム、Webサイトまで幅広くクリエイティブ全般をサポートしてきました。

KOILは、電磁石の「コイル」をイメージしていて、「磁場」となっていろんな人が集まり、場所や僕らが触媒となって、いろんな人が交わって刺激しあって、イノベーションが起こるエネルギーが生まれる場所にしたいという思いから名付けられています。

僕は入社1ヶ月後にこの大きなプロジェクトに携わることになったのですが、担当したのは結果的に非常に多岐に渡っていて、空間ディレクションから、会員管理システム構築、映像音響設備プランニング、プロトタイピング機器プランニング、インターネット環境プランニングから、気付けば最終的には運営計画の部分含めて全体に関わっていました。

成瀬猪熊建築設計事務所が空間設計を担当し、バッタネイションの岩沢兄弟とも一緒に家具の設計をしたのですが、自分で空間のコンセプトを決めてぐいぐい推し進めるというよりは、僕は運営側からの必要な視点でのフィードバック、逆に建築現場からの意見を運営側にフィードバックしたり、全体を俯瞰して、要望をそれぞれのプロフェッショナルに上手に伝えて間をつなぎ、彼らに十分に力を発揮してもらえるようにすることを心がけました。

インターネット環境プランニングでは、どのWiFiルーターをいくつ・どの構成で置くか検討したり、また「KOIL FACTORY」に設置する、レーザーカッター、3Dプリンター、3Dスキャナー、3Dモデラー、その他工具一式といったデジタルファブリケーション機器や、KOIL全体の映像・音響機器のディレクションと調達も行いました。
もちろん、僕はこれらの分野のプロフェッショナルでは全然なかったので、それぞれの専門家とコラボレーションしながら、手探りながらもプロジェクトを進めてきました。

また会員管理システムの構築に関してはメインでディレクションとプロジェクトマネジメントを行っています。 会員情報のDB、申し込み機能から課金システム、予約システムなどと連携が可能なパッケージを検討し、Bplatsを導入しています。施設予約システムに関してはリザーブリンクを採用しました。

ー同じプロジェクトでも本当に多岐に渡る案件に携わってたんですね…。なんというか、全体俯瞰できて、フットワーク軽くて、気が回る高井君だからこそ、役割を果たせたんじゃないかと思えてきました

はい、どこからどうボールが転がってくるか分からないから、とにかくレシーブしまくった感じです。
大小含め、タスク量はすごく多かったですね。
プロジェクトマネジメントともディレクションとも違う、例えて言うならサッカーの「ボランチ」みたいなイメージで、フットワーク軽くセカンドボールを拾って、適切な相手に展開してプロジェクトがスタックしてしまわないように前進させることを意識しました。
例えばなかなか捕まらない代表の諏訪と林を捕まえて意思決定の場を整えるとか。
とにかく、来たボールをしっかり展開して、彼ら(設計する人間やコンセプトを決める人間)のアシストをすることに集中しました。

ー言い方は良くないですが、「最強の雑用係」だったんですね!

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はい、まさにそんな感じです(笑)

ーでもフォロー力と処理能力が高くないと務まりませんからね。スーパーマルチプレイヤーということにしておきましょう!
…苦労話とかありますか?

この規模の「イノベーションセンター」をつくったのは日本初で、誰も見たことのない正解を知らないものを創らなきゃいけない中、建築とか空間とかシステムとか、全部ほぼ未経験の中、初めてのことだらけで全部手探りの大変さは当然ありました。 担当クリエイティブディレクターとしてこの大きなプロジェクトに関わっているというプレッシャーは常にありました。
これだけの規模のプロジェクトとなると、ステークホルダーも多く、皆頭のなかに描いている画が微妙に違うのは仕方がありません。
その中でひとつずつ合意形成していくのも大変でした。でもだからこそ、相対するのではなく、みんなで同じ目標や課題を見据えて進めることができたという面もあって、クライアントと同じ方向をみて進められたところは良かったと思います。
あとは発注が来なくて動けないとか…そういった苦労は、往々にしてありましたね(笑)。

ー話変わって、これから伸ばしていきたいスキルはなんですか?

新しいサービスをつくってみたいと前からずっと思っています。
KOILではプロジェクトを描くというよりは推進していくという役割だった反面、今後はもっとコンセプトメイキングなどができるようになりたいです。価値ある「0→1」を描き「1→10」を着実に積めるのが本当のクリエイティブディレクターだと考えていて、リーン・スタートアップやグロースハックのスキルもそのために要るものだと思っています。

なので、クリエイティブディレクターという肩書きは重いですが誇りでもあるので、本当の意味での「クリエイティブディレクター」になるべくこれからも頑張ります!

Source: https://web.archive.org/web/20160707034507...
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